21世紀にアナログ・メディアを(ゆるーく)活用

ちょっと古いアナログ・メディアをゆるーく使っていきます

Pioneer Private S9のこと

Pioneer Private S9のこと
 
Pioneer Home AV Product History
https://jp.pioneer-audiovisual.com/history/
1981年 Private S9

コンポの構成はプログラム(タイマー機能のこと)チューナー(F-X50)、パワーアンプ(A-X50)、カセットデッキ(CT-X50)、フルオート・レコードプレーヤー(PL-X50)、18cm 2wayスピーカー(S-X4G)

 
今日は私が最初に使ったオーディオの話です。
高校の入学祝いということで親から買ってもらいました。パイオニアのプライベートS9。
カタログ見ると当時の価格トータルで20万円超えてます。高校の学費もあったのに良くこんな高価なものを買ってくれたなと。実家そんなに裕福じゃなかったんですけど。
今見ても統一感のある洗練されたデザインだと感じます。この後に発売される機種は機能の追加でスイッチ類も増えてデザインがシンプルではなくなっていきます。
FM番組のエアチェック(放送をカセットテープに録音すること)と、レンタルレコードをカセットテープにダビングするのに大活躍してくれました。この機種はチューナーにタイマー録音機能があったので、エアチェックがとても便利でした。
そうして録音したカセットテープは友人同士で貸し借りして聴いていました。FM放送とレンタルレコードは当時の高校生にとって、少ない小遣いで新曲を聴くことができる便利なものだったのです。新曲が出るたびにレコードを買っていたら結構な金額が必要ですから、そう考えると高い買い物ではなかったかもしれません。
レコードプレーヤーも他の機器と同じで奥行きが21cmしかありません。それで30cmのLPを再生できるようにターンテーブル部分が手前にせり出してくる仕組みになっています。せり出した状態では、ターンテーブル部分が振動でわずかに上下することがあって気になりました。ネットオークションで検索するとフロントローディング機構が故障しているものが多いようで、やはり構造的に無理があったのでしょう。
その頃はオーディオのスペックなんて全然わからなかったのですが当時録音したカセットテープを現在の自宅のオーディオ環境で再生してみてもかなり良い音質で、ニコンポながら音質重視でしっかり作られた製品なんだなと思います。
ただ、いくつか問題もあって、右側のタッチパネルは梨地でちょっとザラザラした表面加工をしているのですが、操作を繰り返しているうちに触っているところがテカテカしてしまいました。
それとアンプの上にチューナーが乗っているので、夏場にチューナーがかなり熱くなります。一度熱でセットしていた時間に起動しなくなったことがあり、それ以降は扇風機の風を当てて強制空冷していました(笑。
また、スピーカーはあまり低音が出ませんでした。密閉型のブックシェルフタイプなので、しょうがないのでしょうが。
2000年くらいまでは実家にあったと思います。最後はハードオフで処分しました。スピーカーはTwitterのフォロワーさんでブックシェルフタイプを探している方がいたのでお譲りしました。まだ元気で鳴ってるかな。
最近のミニコンポってどうなのか?と検索してみましたが、今は一体型ばかりで、チューナー、アンプ、CDプレーヤーを組み合わせで選択できるタイプはほとんどないみたいです。昔はミニコンポは入門機という感じで、ここから本格的なオーディオにステップアップするみたいな商品だったと思いますが。
アナログレコードが復活してきているのですが、これからレコードを聴こうという人は一体型のコンポにレコードプレーヤーを繋いで聴くしかなさそうですね。ちょっと寂しい気がしますが、今はCDも聴かれなくなっているし音楽配信がメインならそれで良いのでしょう。